宇部市文化財

木造毘沙門天立像


施設名木造毘沙門天立像
説明毘沙門天(総高125cm、像高98.9cm)。不動明王(総高123.9cm、像高96.8cm)。クス材の一木造り。現在、東隆寺観音堂の須弥壇上に本尊の木造聖観世音菩薩坐像の脇侍として安置されています。平凡な地方作で特に優れているとはいえませんが、両像とも後頭部や背面の蓋板に詳細な造像銘などが墨書されており、さらに胎内に諸種の陀羅尼や御幣などの納入品が納められていることは特に貴重で、注目に値します。造像銘によると、両像とも厚東郡棚井村に所在した安養禅寺の本尊阿弥陀如来の脇侍として彫造されたものであることがわかります。毘沙門天は比丘徳香が、不動明王は比丘徳宗が願主となり、仏師源寿大法眼に依頼して彫像させ、1475年(文明7年)8月15日に本尊の左右に安置されました。なお、御幣を納入した例は県内ではありません。これらの墨書や納入品は、当時の信仰生活を伺うことのできる貴重な資料です。
カテゴリ市指定文化財
サーブカテゴリー彫刻
指定日1983-03-31
管理者東隆寺
場所山口県宇部市厚東棚井
製作室町時代